従業員の健康課題の把握と必要な対策の推進

健康課題に基づいた具体的な目標の設定

当社の健康課題を踏まえ、健康経営の具体的な推進計画が盛り込まれた計画を作成し、衛生委員会で承認のうえ、活動を進めています。

健診・検診等の活用・推進

定期健康診断および二次検査の実施

従業員の健康状態を把握し、生活習慣病や脳・心疾患の防止と早期発見・早期介入のため、定期健康診断だけではなく、二次検査も受診率100%を目標に取り組んでいます。

二次検査・任意検査等の受診勧奨に関する取り組み

二次検査に関しては、職場配慮のもと健康推進室の保健師が受診勧奨を行い、事後保健指導を行っています。さらに重症化予防対策として当社独自の基準値を設け、対象者へは産業医面談の実施を行い、医療との連携を図っています。
がん検診等任意検査等に関しては、衛生委員会等を活用して、実施勧奨を行っています。

ストレスチェックの実施

事業場規模や雇用形態に関わらず、全従業員を対象にストレスチェックを実施しています。また、高ストレス者に対しては、実施者である保健師が直接状況を確認しています。

ストレスチェック結果を活用した組織分析も、健康推進室の保健師が中心となり、担当部署管理職へのフィードバックやメンタルヘルス研修等を実施し、高ストレス者の低減に向け取り組んでいます。

健康経営の実践に向けた土台づくり

ヘルスリテラシーの向上

健康教育等の実施

ヘルスリテラシー向上の目的で、定期健康診断の結果等から浮き彫りとなった健康課題や研修後に実施するアンケートをもとに従業員からの要望等を取り入れ、研修やセミナー、全従業員が参加する職場会議やe-ラーニングを活用して情報提供を行っています。さらに、管理職に向けた従業員の健康保持・増進施策に関する教育を別途行っています。

健康情報の提供

毎月発行される社内報に健康推進室コーナーを設け、時節に合わせた健康情報の提供を行っています。さらに、衛生委員会などを活用して産業医が衛生講話を行い、健康に関する情報提供を実施しています。また、健康推進室の一角に、健康情報の掲示を行っています。

ワークライフバランスの推進

ワークライフバランスの推進に向け、フレックスタイム制度の導入、在宅勤務や時間年休の導入、ライトダウンキャンペーンを活用した早い時間帯の退社、2020年度からはユーモア休暇を導入するなど、休暇取得促進に取り組んでいます。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、在宅勤務やフレックスタイム制度の利用が促進され、残業時間の低減や、育児・介護の両立支援に寄与し、ワークライフバランスの満足度は高くなっています。

職場の活性化

社内コミュニケーションの推進

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染予防対策のために働き方も一変したことで、社内で直接顔を合わせる機会が減少しました。SDGsの取り組みの1つである職場環境PJが2021年度に全従業員アンケートを実施した結果、半数以上の従業員が社内コミュニケーション不足を実感していました。そこで、働きやすい職場環境の構築を目指し、新たなオンラインでの交流の場を設け、社内コミュニケーションの活性化を目指し、サンクスポイント制度の導入を行い、多くの従業員が活用しています。
さらに、休暇取得促進を図るとともに、コミュニケーション活性化に繋げることを目的とした「ユーモア休暇」制度を2021年度に創設し、2022年度からは「ユーモア休暇NEO」としてよりコミュニケーションの推進に向けた取り組みを行っています。

組織風土に関する調査の実施

2020年度には職場での障がい者ダイバーシティ推進が個人や組織に及ぼす影響を検討するために、ワーク・エンゲイジメントの状況や集団内葛藤等について、目白大学心理学部、医療創生大学心理学部の先生と協同して調査分析を行い学会で発表、新たに浮き彫りとなった課題に対して引き続きインタビュー調査を含め取り組んでいます。
さらに、毎年全従業員を対象として、プレゼンティーイズム(SPQ(東大1項目版))を調査しています。

従業員満足度調査の実施

従業員一人ひとりの心と体の健康と幸せを財産とし、いきいきと働くことができる職場環境を推進するため、従業員満足度調査「D-COMPASS(ディーコンパス)」を毎年実施し、経営層自らが経営課題に向き合い、従業員と協同して課題解決に取り組んでいます。

新入社員への全員面談の取り組み

新入社員にとって入社は、慣れない仕事、新しい人間関係、生活リズムの変化等様々な変化を伴います。様々な変化は大きなストレスにつながりやすく心身の不調にもつながりやすいことから、健康推進室の保健師が定期的に面談を行い、心身両面のサポートを行っています。

仕事と治療の両立支援

特例子会社である当社は、障がいの種別や病気の有無にかかわらず、仕事と治療が両立できるように就業規則を定め、復職にあたっては健康推進室の保健師が中心となって支援を行っています。
さらに、各事業所に両立支援コーディネーターの有資格者を配置すべく、両立支援コーディネーター基礎研修の受講を順次進めています。

従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策

具体的な健康保持・増進施策

食生活の改善に向けた取り組み

食生活改善への支援かつ、生活習慣病の予防につなげる目的で、社内報等を活用した情報提供や、食生活改善に向けたセミナーを開催しています。
2022年度は、糖分入りの清涼飲料水を摂取している従業員も多いことから、糖分入りの清涼飲料水の習慣的摂取を改善するきっかけとするために、糖分入りの清涼飲料水の甘さを砂糖水に置き換えて飲み比べをし、糖分の多さを体感できるセミナーを開催しました。
実施後のアンケートにおいて、糖分の含有量が「思っていたよりも多い量だと思った」と回答した従業員は77.1%であり、今後糖分入りの清涼飲料水を飲み続けますか?という問いについて「量を少なくしようと思う」と回答した従業員は74.3%で、糖分入り清涼飲料水の習慣摂取の改善に寄与できた結果となりました。

運動機会の増進に向けた取り組み

従業員の運動習慣定着支援として様々な取組を行っています。
2021年度は「Sport in Lifeコンソーシアム」への加盟にあたり「スポーツ実施率の向上に向けた取組宣言」を行い、2022年1月「スポーツエールカンパニー」に認定されました。健康経営PJ主催で開催しているウォーキングラーリーも、2021年度は66名、2022年度は93名の参加があり、実施後のアンケートにて、運動継続の意向を示している従業員も増加傾向にあります。

女性の健康保持・増進に向けた取り組み

女性の健康課題に対するリテラシーを高め、女性にとって健康で働きやすい環境が整備されることでの生産性の向上を目的に、女性のライフステージに合わせた健康教育を、東京医科大学医学部看護学科母性看護学領域の先生と連携し、研修を実施しています。

長時間労働者への対応に関する取り組み

残業時間の削減による休養の確保に向け、人事総務課と連携し取り組んでいます。法定労働時間が45時間/月超過した従業員は2020年度以降発生していませんが、2ヶ月間連続して所定労働時間を30時間/月超過した従業員には、健康推進室の保健師が健康状態の確認を行い、早期に介入することにより、長時間労働に伴う健康障害は発生していません。

メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組み

特例子会社であるため、精神障害者手帳を所持している従業員も多くいます。産業保健スタッフと障害者職業生活相談員の役割も担っている各部署の管理職や雇用推進室等とで適宜連携を図り対応しています。
ストレスチェックで高ストレス者と判定された従業員に対しては、健康推進室の保健師が状況の確認を対象者全員に行い、メンタルヘルス不調の予防に努めています。

感染症予防対策

感染症発症予防として、インフルエンザの集団予防接種を毎年実施しています。さらに、近隣のグループ会社にも声掛けを行い、希望者には安価かつ確実にインフルエンザの予防接種が受けられるよう支援しています。また、衛生委員会や職場会議、社内報などを活用し、二次感染防止対策に関する啓蒙・啓発活動を実施しています。
例年、感染症に罹患する従業員は発生しますが、予防対策により、職場内での感染拡大は発生していません。

喫煙対策

喫煙率低下に向けた取り組み

大東建託健康保険組合と協働し、禁煙への取り組みを行なっています。従来からの禁煙外来治療補助に加え、2021年度からは禁煙達成者や支援者に対しインセンティブを与え喫煙者の低減に力を入れています。
さらに、禁煙に成功した健康経営最高責任者(CWO)自ら従業員に向け適時メッセージを発信し、喫煙者の低減に取り組んでいます。コロナ禍を境に禁煙継続が難しくなってしまった従業員も発生してしまいましたが、禁煙外来が一時中止されて以降、健康推進室の保健師による個別支援等を行っています。

受動喫煙対策等に関する取り組み

会社ルールとして、就業時間中の喫煙を認めておりません。
さらに、喫煙者と非喫煙者のワードローブを区別し、サードハンドスモーク対策にも取り組んでいます。

労働安全衛生・リスクマネジメント対策

毎月開催される衛生委員会において、産業医や衛生管理者の職場巡視結果を踏まえ、リスク度合い等検討し、委員を中心に改善に向け対応しています。
また、有機溶剤を使用する職場においては、定期的にリスク評価を行い、健康障害防止に向け取り組んでいます。

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